鉄道伝説

ドキュメンタリー/教養

鉄道伝説 第149回「リニアメトロの父 今岡鶴吉 都市交通の改善に夢をかけた男」

鉄道の歴史・伝説に迫る人気番組、第13シーズン。
今回は、国鉄改革の切り札となった特急形電車、国鉄183系電車の物語。

11月3日 日曜 0:30 -1:00 BSフジ・181

東京の地下を走る大江戸線や、大阪の地下を走る今里筋線など、日本全国6都市で地下をつないでいる新しい地下鉄、リニアメトロ。このリニアメトロとは、リニア中央新幹線が採用した浮上式とは、違ったタイプのもので、車輪式といわれるリニアモーターカーである。車輪式は、推進力にリニアモーターを使用し、車両の支持、案内は、レールと車輪が行う。
構造上、車輪の直径を小さくし、車高を低くできることからトンネル断面を小さくすることができるのだ。リニアメトロは、この利点を生かすことで1キロ当たり約250?400億円ともいわれる地下鉄の建設費を削減できることから全国6都市の自治体に採用されることになった。1990年に大阪で開催された国際花と緑の博覧会。この花博のメイン会場と市の中心部を結ぶアクセス路線である鶴見緑地線でリニアメトロは、初めて実用化された。
この先進的なリニアメトロを世に出したのは、明治生まれの鉄道省出身者。徹底した現場主義でありながら、未来志向のアイデアマン、今岡鶴吉という男である。 今岡は、鉄道省、国鉄時代には、多くの事業を成功に導き、国鉄の役員にまでのぼり詰める。さらに晩年は、大阪市交通局長として,地下鉄網の建設を推進、大阪の交通事情を改革した。
そして、リニアメトロという次世代の地下鉄に着想し、その研究開発から実用化に成功。今岡のリニアメトロは、後に鉄道業界を大きく動かすことになる。